ポータブルWindowsゲーム機、GPD Win 2 感想

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Windows用ゲームを、ニンテンドー3DSやPS Vitaのような携帯ゲーム機のようにプレイできるハンドヘルトコンソール。

目次

GPD Win 2について

多くのゲーマーの夢だった、超大作FPSなどのPCゲームを快適にプレイできる携帯ゲーム機がついに登場いたします。PSVや3DSのような市場で最高のハンドヘルドコンソールでもなかなか実現が難しく、これらのゲームを快適に動作させるのに苦労しています。これらを実現するためのハードル、性能、電力消費などの問題により携帯型ゲーム機ではこれまでは実装することが難しいものでした。しかし、GPD WIN2では、性能、コンパクトさ、発熱量、バッテリー寿命などを極限まで高めることができました。 – GPD WIN2 日本公式予約販売サイト

一般販売ではなくクラウドファンディングサイトのIndiegogoで出資して手に入れた。出荷に必要な情報が足りないので連絡よこせというのに返信するのが面倒で、ようやく対応したら手に入るのがこんな時期になってしまった。

余談ながら既に始まった日本版公式販売では予約特典でポーチや液晶保護フィルムがつくらしいので、こうなるなら出資しないで普通に手に入れればよかった。(入手が遅れたのは完全に自分の責任だが……)

雑感

実際に使ってみての印象。

  • Windows10として使うという前提であるなら画面が小さい。解像度下げようとディスプレイ設定開いたらデフォルトで1280×720だった。「変更して1280×720にしよう」と思って開いたので「最初からこれかぁ」ってなった。これ以上下げる気にはならない。
  • USB3ポートが1個だけあるのだがなんかうまく刺さらない。あんまりゆるゆるだと屋外使用を視野に入れているデザイン上問題あるのかもしれないがなんか毎回苦労する印象がある。
  • 排気の音がでかい。ゲームプレイ時は音量で気にならないかもしれないが音を出していない状態だと結構目立つ。
  • キーボードは普通に使うには小さすぎる。WASDのところだけ色が違ったりしているあたりゲームで使うことも想定していると思うが、この大きさでWASDアクションは厳しいと思う。ゲームパッドでプレイしてたらたまにキーボード入力を要求してくるゲームへの応急処置用と割り切るべきかもしれない。
  • ゲームパッドでいうスタートボタン、セレクトボタン(XBox Oneだとビューボタン、メニューボタンというらしい)に相当するのがどれなのか分からない……。L3、R3がそうなのだと思っていたがどうも違うらしい。と思っていたが判明した。キーボードの右上にある。

準備・運用

この項目は入手してから使用するまでの準備・運用。半分私の日記のようなものなので参考にならない気がする。

ワーム、トロイの感染有無の確認

国内の一般販売で手に入れる方には関係ないかもしれないが、初期のロットは一部がワーム、トロイに感染していることが知られている。

6月に発送が開始されたポータブルPC「GPD WIN 2」の一部ロットにマルウェアが混入しているとの情報が相次ぎ、redditを中心に騒動になっている。

第一報となったのはユーザーによるredditへの投稿で、GPD WIN 2の二次出荷分のロットの中から、ワームが混入している個体が見つかったというもの。その後、複数のユーザーからも類似の報告が寄せられ、日本向けに出荷されたロットの中からは、トロイの木馬に感染した個体が見つかったとの報告も出ている。 – INTERNET Watch

また日本での公式販売元である天空公式Twitterアカウントからは以下のツイートがされている。

とりあえず、標準機能として最初から入っているWindows Defenderでスキャン。更に元々デスクトップで使用しているESETをインストールしてこちらでもスキャン。結果は問題無かった。

なおクリーンインストールをしたい人はGPD公式ホームページでファームウェア(リカバリイメージ)を配布しているのでこれを利用する。ちなみにファイルはBaiduとMegaのどちらかからダウンロードするのだが、公式なのに選択肢がこの二つってさすが中国だ……。

新しいWindowsマシンの準備

この機種に限らず新しいOSをインストールした場合、アップデート他で大抵半日は使い物にならないのが常である。Steamもそうだが、Windowsのアップデートでかなりかかる。Windowsアップデートはアップデートするだけならいいが、再起動するたびに「構成しています」とかで時間がかかるので結局そうなる。しかも更新していいよって該当ボタンをクリックしているのに何故か待機中になったりする。

自宅にあるNASとつなごうと思ったがエクスプローラーのネットワークで出てくるドライブの中にNASが出てこなかった。正確にはNASの名前やアドレスをエクスプローラーに入力するとMicrosoft Edgeが立ち上がってそちらでアクセスしようとする。QNAP製のNASだったので調べてみたら、Qfinder Proというプログラムのが必要らしいのでインストール。これで表示されるようになった。

NASが繋がったら、デスクトップPCのプログラム用フォルダからインストール不要のソフトウェアをGPD Win2に移動。こういうのはNASを経由すると便利だ。プログラムが用意できて、大抵のファイルはNAS上なので一応はこれで体裁が整う。あとはインストール必要なタイプのプログラムのインストーラをブラウザで落としてくる必要がある。

トラックボールマウスの導入

右スティックがマウスの役割を持っているがスピードが正直遅いので、Windowsの機能を使う場合はどうしてもマウスの導入をしたくなる。Bluetooth4.2にデフォルトで対応しているので、一番簡単な方法はBluetoothマウスを使うことだろう。

ただし自分自身はUnifyingでLogicool M570を使っている。トラックボールマウスはGPD Win2やノートPCのような「マウスを動かせる場所に制限があるときに効果を発揮する機器」だからだ。難点はUnifyingはBluetoothではなくUSBに小型レシーバーを差す必要があるので、1個しかないUSB端子が塞がってしまうことである。気になる人は定番のBluetoothトラックボールマウスがいつの間にか出ているようなのでこちらを使うとよいかもしれない。

Steam

GPD Win2はデフォルトでデスクトップにSteamのインストーラが置いてあるのでここからインストール。インストール後は大抵アップデートで待つ必要がある。

(GPD Win2に限った話ではないが)デスクトップPCにダウンロード済みのゲームを別の新しいPCにインストールする場合、Steamでそのままソフトをダウンロードするより\steamapps\common\にあるゲームフォルダをGPD Win2の該当フォルダにコピーした上でインストールする方がダウンロードの必要がない分ずっと早い。ファイルチェックその他だけやってすぐ終わる。

複数の機器にSteamをインストールするとライブラリはどうなるのかと思っていたが、ライブラリは機器ごとに別個に作られる。またデスクトップPCでインストールしていてGPD Win2にインストールしていないゲームは通常は「プレイ」と表示されるところに「ストリーミング」と表示される。さながらポータブルSteam Linkといった体である。

終わりに

日本ではまだまだ少ないPCゲーマーの中の更に携帯ゲーム機としてプレイしたいという狭い範囲をターゲットに絞ったこの商品、どこまで行っても万人受けするとはいいがたい。宣伝ではAAAゲームのプレイを謳っているが正直それをやる機器ではないし、おまけにこういう携帯ゲームに向いてそうなインディーズゲームは、人気が出たものが軒並みNintendo Switchで発売される流れになっている。

だがそれでもやっぱり個人的にゲームはもうPCでやりたい。なんでかっていうとプレイしたデータをずっと持っていられるのはPCだけだから、そしてMODがあるのもPCだからである。そういうわけでPS4もNintendo Switchも全然稼働しなくなってしまった……。

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