現在使用している複合機に不具合が出ているため、現在新しい複合機(あるいはプリンタとスキャナ)の導入を検討中です。その関係でスキャナの仕様をどうするべきなのかについて調べました。
電子書籍の作成を行う場合、中身は連続してスキャンできるシートフィードタイプのものを使用しますが、大抵表紙(≒本のカバー)はフラットヘッドタイプのもの(上の画像の様なタイプ)を使用します。
なぜなら本のカバーをシートフィードタイプでスキャンすると、
- 折跡が出る
- カバー全体をスキャンするには大きさが足りない
という問題があるからです。では電子書籍に適したフラットヘッドスキャナの大きさはどのようにすればよいのでしょうか?
用紙のサイズについて
まず標準的な紙のサイズのうち代表的なものを抜粋すると
サイズ | 短辺(≒横) [mm] | 長辺(≒縦) [mm] |
---|---|---|
A3 | 297 | 420 |
B4 | 257 | 364 |
A4 | 210 | 297 |
B5 | 182 | 257 |
A5 | 148 | 210 |
以上のようになります。なお、Aサイズは世界標準の規格になりますが、Bサイズは日本独自の規格です。従ってプリンタ、スキャナには基本的にBサイズは販売していません(日本でしか売れない製品ですからね)。つまり事実上A4かA3かの2択になります。
では本のカバーのサイズはどうなるのでしょうか?上の表のとおりの大きさにはなりません。カバーの大きさはカバーを開いて現れる「(表の)そで、表表紙、背表紙、裏表紙、(裏の)そで」のすべてです。横に長くなるイメージです。イメージのわかない方はこちらを参照にするとよいかもしれません。
A3サイズのスキャナならB6のカバーまで扱える
私の手元にある文庫本(のサイズはA6です)カバーの横の長さが373mmでした。スキャンする本の中で最も小さい文庫本で、すでにA4の長辺(297mm)を超えています。すなわちスキャナはA3でなければなりません。
カバーの横の長さは
- 背表紙の長さ(=本の厚さ)
- そでの長さ
に依存するため、書籍によって長さが違います。スキャン範囲がA3の場合は、一応B6サイズの本までスキャンすることが出来ます。なぜ一応になるかというと、そでの長い書籍だとはみ出す場合があるからです。
A5以上のサイズのカバーのスキャン
ではそれ以上のサイズのカバーのスキャンはどうするのか?となりますが、この場合は二回に分けてスキャンをしたうえで、
Microsoft Research – Image Composite Editor
上記のようなパノラマ画像が作成できるソフトを使用します。